金長神社をご心配いただいているみなさまへのお知らせ

1.現地保存の可能性

ご支援いただきましたみなさまにまずお知らせしたいことがあります。

市の検討会議で提案されていた会議、金長神社の在り方を有識者で議論する場が開催されそうです。

そこでは文化的観光的価値がある今の金長神社の拝殿奥殿玉垣植栽について現地保存のための方策が検討されます。

まだ当初計画図には姿がなく検討されなかった金長神社についてあらためて議論されるということです。

つまり現地保存の道筋がみえてきたということです。

声なき声も含め物心両面にわたる厚いご支援誠にありがとうございました。

ただ社務所は名義上梅山宮司家が所有管理してこられたものですが、老朽化し倒壊の恐れがあるので早急な対処をとり、今後の周辺整備にあわせて総合的俯瞰的に再配置等されることがのぞまれています。


2.    神社の改廃
2017(平成28)年より市行政による公園用地の公有化、新球場建設、高台造成、駐車場整備のための日の峯大神子公園再開発計画の中で、いまある金長神社が位置づけられず、移転するか記念碑にするかをせまられていた、金長神社の問題が解決に向けておおきく転換します。


3.    市行政の転換
ここまで公園計画の見直しについては、「金長神社を守る会」「金長さんを守る会」(以下守る会)に寄せられた全世界1万筆あまりの署名簿を市長に提出したあと、検討会議で提言された金長神社についての別途会議がひらかれることなく膠着状態が続いておりました。

しかし計画を推進してきた前市長の突然の辞任により、2020(令和2年)4月に新市長が誕生して情勢が変わり始めました。

ふるさと愛をうったえ小松島や徳島の歴史文化や観光の継承保存を公約とした新市長のもと、8月に行政の人事異動がおこなわれました。

そこで公園計画自体も、新市長の公約に応じたものに見直される可能性が大きくなってきました。


4.    これまでの活動
わたしたちは「守る会」をつくり、毎月の神社の清掃活動、社殿設備の修復、スタジオジブリ看板、顔出しパネル、どこからきたん日本世界地図など社頭のにぎわいつくり、お祭り、社務所をひらいての御朱印発行、個人参拝、団体参拝の受け入れ、有識者検討会議への参加、保存復興の嘆願署名集め、高畑監督追悼展、山口敏太郎氏講演会開催、本田一誠氏水墨画展、狸映画ポスター展、たぬき×ロゲイニングなど活動を行い、日本のみならず世界から神社の行く末に注目を集めてきました。


5.    今後の課題
わたしたち「守る会」は、市の計画に反対しているのではなく、これまで小松島市行政とともに地域住民、市民が協力して公園の望ましいすがたをつくっていきたいと念願してきました。

30数人が共有するといわれる老朽化した金長神社奥殿拝殿周辺の石造物植栽の保存復興、これまで伝承されてきたようにこれからも未来にむかって金長神社を支えていく組織、阿波狸合戦をはじめ小説やアニメ、コミックのいまも創作の源泉となる歴史文化の伝承をどうしていくかなど、多くの課題は山積しております。


6.    支援継続とあたらしい組織
いまここで金長神社が新たな局面を迎えている旨のご連絡と、ここまで応援していただいたお礼をお伝えさせていただきます。

これからも現実の金長神社保存復興にはみなさまの物心両面にわたるご支援ご協力を必要としております。

これからもよろしくおねがいいたします。

わたしたち「守る会」は金長神社の存続復興に今まで以上に尽力して参る所存です。

任意団体でなく、法的に認められる団体として金長神社と狸文化を伝承できるしっかりとした組織をつくりあげたいとおもっています。


今後ともみなさまには引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。


ありがとうございました。

 

令和2年11月19日
「金長神社を守る会」「金長さんを守る会」
世話人 服部宏昭、樫原敏之、澤内健司、松村優子